現実にはいろいろな給料格差があるが、原則は、「同一労働には同一賃金」です。
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同一労働には同一賃金
労働者の賃金は労働の対価です。
平たく表現すれば、勤め人は自分の労働を勤め先に売って、その代金として給料を受け取っているわけです。
自由業や自営業でも、自分の労働を売っていることには変わりはありません。
だからここにも、基本的には需要と供給の関係が当てはまります。
同じ商品なら価格は同じ、というのが経済の原則です。
したがって、同一労働に対しては同一賃金が支払われなければなりません。
ところが、同じ会社で同じ仕事を同じだけこなしているのに給料に差がある場合がある。
日本企業では一般に男性よりも女性の方が給料が低い傾向にあります。
これは明らかに男女間賃金差別で、アメリカなら訴訟を起こされて高額の懲罰的賠償金を支払わせれるところです。
近年問題になっているのが、正規社員と非正規社員との給料格差です。
今は雇用が多様化していて、同じ職場に正規社員だけでなく、契約社員、派遣社員、パートタイマーなど雇用形態が違う非正規社員がいることが珍しくなく、給料もそれぞれ異なっています。
仕事の違いに応じて給料が違うならともかく、ほとんど同じ仕事をしているのに給料に格差があるなら問題です。
もっとも企業が非正規社員を雇うのにはそれなりの事情もあります。
たとえば仕事の量が季節によって変動する場合は、仕事が多い季節だけ大勢雇いたい。
しかし、正社員として雇ってしまうと仕事の少ない季節でも給料を払い続けなければならないから、期間を限定しやすい非正規社員に頼るのも仕方が無い面があります。
しかし、賃金に関しては平等の観点から同一労働である限りは同一賃金が望ましいです。
パートにも正社員並みの仕事をさせておきながら正社員より低い給料しか払わないとしたらそれは差別にあたると思います。
社長と社員の給料格差
普通の企業の給料体系では役職が高いほど給料も高くなっています。
当然といえば当然なのですが、社長と一般社員の給料の格差は拡大してきています。
東洋経済ONLINEの2017年11月24日の記事によると、日本の上場企業の2017年度の従業員の平均年収は602万円、役員報酬の平均は2644万円で、格差は4.39倍となっています。
経営者の給料は実質的には経営者自身が決めているので、お手盛りでどんどん高くなりがちですね。
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