コストが上がるからといって価格が上がるというわけではない。
広告することで製品が安くなる仕組みを知っておきましょう。
目次
売れれば1個のコストは減る
あなたは街で、こんな宣伝文句を聞いたことはないでしょうか?
『有名メーカーの製品の価格には広告宣伝費が含まれているから高いのです。
わが社は宣伝費を省いているから、お安く提供することができます。』
そんなことを言われてしまうと、広告宣伝費をかけなければモノが安く売れると考えてしまうが、ことはそう単純ではありません。
メーカーが広告宣伝費をかければ、その製品のコストが押し上げられる。
ここまでは正しいが、それだけで製品の価格が高くなるとは限りません。
そもそもひとつの製品には、開発費や原材料費はもちろんのこと、それを作る人たちのための人件費、流通させるための輸送費など、いろいろなコストがかかっています。
しかし、それだけのコストがかかっても、製品の値段は高くなる一方とは限りません。
というのも、製品が売れれば売れるほど、コストは安くなっていくからです。
例えば、自動車の新車の開発費が500億円かかったとします。
この新車が5万台しか売れなければ、1台当たりの開発コストは100万円という計算になります。
しかしもし500万代売れたなら、1台当たりの開発コストは1万円ですむことになります。
宣伝費をかけても売れれば1個当たりのコストは減る
もし広告宣伝費に10億円投じたとしても、それで売れ行きが飛躍的に上がれば、1台当たりのコストは全体として下がることもありえます。
その分を値下げに回せば、広告したことで、むしろ製品の値段を安くすることができるわけです。
一方で広告宣伝費のコストは浮くが、その存在自体が消費者の目に届きにくい。
市場で認知されないせいで数が売れなければ、結果的に製品1個当たりのコストが高くなってしまいます。
たいていの無名メーカーの製品が安いのは、、広告宣伝費うんぬんというよいは、単に安くしないと売れないからです。
逆に有名メーカーの製品は、高くても売れるから高いのです。
モノの価格は、コストがいくらかかっているかどうかではなく、やはり需要と供給で決まるのだということを覚えておきましょう。
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