釈尊の教え「妄想、執着の心が清らかな心の邪魔をしている」
釈尊の教えてもっとも大切なのは釈尊が悟られたときのお言葉です。
釈尊は「希なるかな、希なるかな・一切衆生みな悉く(ことごとく)、如来の智恵徳相を有す。
ただ妄想執着あるをもって故に証得せず」と言われました。
私たち生きとし生けるものは、すべて仏と同じ永遠に続く清らかで、罪など影も留めないような心をもっているのだ、ただあれがほしい、これが羨(うらや)ましい、あいつが憎いという妄想や執着の心が邪魔をしてこの心を体得できないのだと言われたのです。
釈尊は私たちが「心」だと思っているものには実態がなく、この「心」という意識が尽きたところに、永遠に続く、清らかな心があるとしました。
ところがこの心は、「妄想」、「煩悩」、「執着」という暗雲に取り囲まれているのです。
ですから、自分もそのような心をもっていることを理解できず、またこの偉大な心を使うこともできないのです。
すなわち「妄想」、「煩悩」を減らすようにすれば、この心の光が輝いてきて、幸せになれるのです。
「妄想」ばかりに関心が奪われていると、本来の心が厚い雲に覆われ、まったく機能しなくなります。
「責めず、比べず、思い出さず、浜松医科大学名誉教授・高田明和」
コメントを残す